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河森正治(原作)&糸曽監督&主題歌アーティストが江の島に集結! 湘南モノレール出発式&湘南藤沢フィルム・コミッションフォーラムオフィシャルレポート

「アクエリオン」シリーズ20周年を記念する第4作、現在好評放送中のTVアニメ『想星のアクエリオン Myth of Emotions』。
本作の舞台である江の島沿線を走る「湘南モノレール」とのコラボが先週末スタートし、初日となる1月25日(土)にはその出発式が湘南モノレール 湘南江の島駅にて開催されました。

 

 <湘南モノレール出発式>

【開催日時】2025年1月25日(土)11時30分~12時10分
【開催場所】湘南モノレール湘南江の島駅G階、1階、5階ホーム階
【登壇者】原作:河森正治、監督:糸曽賢志、オープニングテーマ歌唱:AKINOfrom bless4、福山芳樹
鈴木恒夫(藤沢市長)、湯浅裕一(藤沢市観光協会会長)、小川貴司(湘南モノレール社長)

 

また、午後には藤沢市内にて湘南藤沢フィルム・コミッション主催の湘南藤沢フィルム・コミッションフォーラムが開催され、「『想星のアクエリオン Myth of Emotions』からみる藤沢の魅力」として河森正治、糸曽賢志監督、高篠プロデューサーが登壇しました。

 

 <第21回 湘南藤沢フィルム・コミッションフォーラム>

【開催日時】2025年1月25日(土) 15時開演
【開催場所】Fプレイスホール(藤沢市藤沢公民館・労働会館等複合施設)
藤沢市本町1-12-17
【登壇者】原作:河森正治、監督:糸曽賢志、高篠秀一(合同会社DMM.com)

 

主要スタッフ、そして主題歌アーティストが作品の舞台に集結する貴重なイベントとなりました。

オフィシャルレポートをお届けします!

 

オフィシャルレポート

1月より放送がスタートしたTVアニメ『想星のアクエリオン Myth of Emotions』。江の島を舞台とした本作と湘南モノレールがコラボし、1月25日からラッピング車両「想星のアクエリオン号」が運行を開始。運行初日には、「湘南江の島」駅にて「想星のアクエリオン号」出発式が開催された。

 

出発式には、『アクエリオン』シリーズの生みの親である原作者・河森正治さん、『想星のアクエリオン』監督の糸曽賢志さん、テーマソングを歌うAKINO from bless4さん、福山芳樹さんのほか、藤沢市長の鈴木恒夫さん、藤沢市観光協会会長の湯浅裕一さん、湘南モノレール社長の小川貴司さんが登壇した。

「子どもの頃、父の会社が藤沢にあり、夏はよく海水浴に来ていました」と語るのは、河森さん。挨拶の中で、江の島を舞台にした理由を明かす。「秘密基地といえば島という考えがありました。それに高いところもあれば低いところもあり、海もある。とにかくたくさんの見どころがある場所で、ロケーションに富んでいるのがいい。江の島の歴史が『アクエリオン』的な話と重なる部分があったのも決め手でした」。

糸曽監督は、「ロケハンをした時期はコロナ禍だったので、いつか人が戻ってきたり、アニメを見た方が来てくれたりしたらいいなと思っていた」と話す。江の島という舞台については、「シーキャンドルや洞窟があり、龍の伝説もあるわくわくする場所。さらに江の島には3体の女神が祀られていて『アクエリオン』も3機(のベクターマシン)で合体する。その辺をうまく絡めたら面白くなるのではと思いました」と語った。

 

OPテーマ「創聖のアクエリオン Myth of Emotions Ver.」とEDテーマ「告白」を歌唱するAKINOさんは、「14歳のときに『創聖のアクエリオン』と出会って、嬉しいことに20年後の『想星のアクエリオン Myth of Emotions』でもOPテーマとEDテーマを歌わせていただくことができました」と、喜びをあらわに。「いままでは一人でたくさんの『愛してる』を歌ってきましたが、今回は福山さんと一緒にダブルの愛を皆さんに届けられたらいいなと思います」と、意気込みを語った。

今回、AKINOさんとスペシャルユニットを組みOPテーマを歌唱する福山芳樹さんは、隣の鎌倉市在住ということでこの地にも深い縁があるという。「まさかこの駅で挨拶をすることになるとは思いませんでした(笑)。藤沢はアルバイトをしたり、予備校に通ったり、就職したりと、まさに『地元・オブ・ザ・地元』」と述懐。楽曲については「オリジナルの『創聖のアクエリオン』よりキーが変わるので、どうなるかなと思いましたが、アニメを見たらとても馴染んでいて新しい『アクエリオン』ができたと実感しています」と語った。

登壇者はエントランス部分で、「想星合体! GO、アクエリオン!」の掛け声とともにくす玉割りをおこない、セレモニー後はモノレールのホームへ移動。河森さんと糸曽監督は車掌にアニメビジュアルのコラボヘッドマークを手渡し、「想星のアクエリオン号」を送り出した。ラッピング車両は3月31日まで運行し、湘南モノレール各駅にはコラボ駅名標が設置される。

 

更に、当日の午後には神奈川県・Fプレイスホールにて湘南藤沢フィルム・コミッション(公益社団法人藤沢市観光協会)が主催する第21回湘南藤沢フィルム・コミッションフォーラムが開催された。

 

本フォーラムに江の島を舞台としたTVアニメ『想星のアクエリオン Myth of Emotions』が取り上げられ、「『想星のアクエリオン Myth of Emotions』からみる藤沢の魅力」と題したパネルディスカッションには、原作者の河森正治さん、監督の糸曽賢志さん、プロデューサーの高篠秀一さん(DMM.com)が登壇し『想星のアクエリオン』制作秘話や江の島への思いが語られた。

 

前半は『想星のアクエリオン』と江の島の関係について熱いトークが繰り広げられた。

 

まずは『想星のアクエリオン』の放送開始から3週間が経ち、第3話まで放送されたことについて糸曽監督が率直な心境を吐露する。「ロケハン(制作過程で実際に現地を取材する作業)をしていた頃はコロナ禍で人が出歩けない時期でした。その中で映像を撮り続け、ようやく放送することができて、視聴者の皆さんが江の島に行きたいといってくださっている。観光客も江の島に戻ってきているので、率直によかったなと思っています」。

江の島を舞台にした理由は、「子供の頃から学生時代を横浜で過ごした」という河森さんの提案だったようだ。河森さんは「よく湘南にもきていたので、とても身近な場所だった。ロケーションも素晴らしく、秘密基地といえば島というような刷り込みのある世代なので、江の島を舞台に選びました」と話す。

 

現実を舞台、モデルにした作品の聖地巡礼が当たり前となった現在、『想星のアクエリオン』は江の島にどんな影響を及ぼすのか。高篠さんは、「作品を通じた町おこしがよくありますが、江の島は町おこしが必要ないくらい人が集まる場所。だからこそ、作品ファンの方が来てくださることでどう変わっていくのか、楽しみにいています」と語った。

 

糸曽監督は、江の島を「物語にしがいのある場所」だという。「ヨットハーバーもあるし、洞窟もあるし、不思議な建物もある。三体の女神様が祀られているのも、3機のベクターマシンが想星合体してアクエリオンになるという設定に近いものあがり、面白い場所だなと感じました」と語る。

 

また、糸曽監督は「面白い神話がたくさん残っている」とも語り、事前に募集した後半の質問コーナーでこの部分を掘り下げる。「本作の神話はこれまでのシリーズとは違い、実在の、ハワイのような環太平洋の神話をモチーフにしています。あくまでもファンタジーですが、1万2千年前年に沈んだというムー大陸の最先端が江の島だったのではないかという裏設定もあります。そういった神話やファンタジーと現実を絡めながら物語を作っていきました」と明かした。

 

実際に江の島をロケハンして体験したことがそのままフィルムになっているシーンもあるという。「(第3話の)さざえ島でパンを食べるシーンは、実際にパンを買ってきて食べていたんです。そうしたらトンビにもっていかれました(笑)」と語り、笑いを誘った。

 

本作は俳優を撮影した実写映像をもとにアニメーションが制作されている。糸曽監督は「役者さんの演技をアニメの中に入れ込みたいと思い、全12話ぶん実写で撮影しています。ただ撮影時期には発表できなかったので、現地で出会った修学旅行生に『なんの撮影ですか?』とよく聞かれました」と語った。

 

今後の江の島、藤沢とコラボレーションについては、高篠さんが説明。「(フォーラムに先だって開催された)湘南モノレールとのコラボ企画で、ラッピング車両『想星のアクエリオン号』の運行が本日から始まりました。3月31日まで運行し、各駅にキャラクターが描かれたコラボ駅名板が設置されます。また、明日は湘南藤沢市民マラソン2025に協賛ブースを出すことになり、『アクエリオンカイロ』を配布します(1月26日に開催済み)。私もアクエリオンTシャツを着て走ります(笑)。このほかにもいろいろな施策を用意していますので、一緒に盛り上げていきたいです」。

 

後半の「お題トーク」では、『想星のアクエリオン』についてテーマごとにトークを繰り広げる。

 

最初のお題「どのシーンに出てくる藤沢が好き?」では、3人とも「第1話の発進シークエンス」をセレクト。「男子として発進シークエンスはたまらないものがある」とは、河森さん。糸曽監督は、「江の島に来る際に誰もが通る江の島大橋が変形し、ベクターマシンが飛んでいくというのは絶対にやりたいと言い続けていました。ほかの場所についてもどこから発進すればいいか各地を回りながら考え、基地の内部構造もすべて設定しています」と明かした。それを受けて、高篠さんは「現実の世界とフィクションが混ざり合うのが面白い。現地に行って思いましたが、想像力がかき立てられる場所でした」と語った。

 

後半の質問コーナーでも、発進シークエンスについて「どうして3機それぞれ別の場所から発進するのか」という質問が投げかけられた。糸曽監督は「同じ場所より違う方向から発進したほうがカッコいいからです。基地から発射するときの距離も計算して、設計図を作っていきました」と回答。一方、河森さんは「3機それぞれ違う方向に出発するのは、『アクエリオン』にとって重要なポイント」だと指摘する。「まさにベクターマシンの“ベクトル”なんです。X軸、Y軸、Z軸に向かうというのは立体であることを表現し、多様性を表している。それがアクエリオンの本質でもあるので、監督が意図したものかはわかりませんが、素晴らしいなと感じました」。

 

発進シークエンスには「『サンダーバード』を彷彿とさせるシーンだった」という感想も寄せられた。糸曽監督の狙い通りの演出だったようで、「その通り伝わってよかったです」と笑顔を見せた。

 

続いてのお題は「アクエリオンの魅力」ということで、「キャラクター」「アクエリオン」「音楽」を掘り下げていく。

 

「キャラクター」について、糸曽監督は「ロボットものというと、頭身の高い美少年や美少女が多いイメージ。大人も楽しめることを追求している作品が多いのですが、今回はあえて『おしゃれ』や『デザイン性』を重視しました。キャラクターデザインの方にお願いしたらだいぶ尖ったものが上がってきましたが(笑)、面白いことになりそうだと思いました」と語った。

 

糸曽監督は、本作のテーマとも言える各キャラクターの「欠落した感情」についても解説。「凸凹かもしれないけれど、みんながひとつになることで力を発揮するところに合体の意味があるし、そこに何かを見いだせるキャラクターになってほしかった。感情の一部が欠落した子供たちが、アクエリオンを通して知らなかった感情を他者から学び、感情を知ることで成長していく。そういったストーリーを意識してキャラクターを作っていきました」。

 

アクエリオンのデザインについては、河森さんが「原点回帰」だと説明する。「 “デザイン”という言葉と“スタイリング”という言葉を分けています。デザインは機能や機構、スタイリングは色やディティールといった見た目のこと。今回自分が担当したのはどちらかというとスタイリングのほうで、変形機構はオリジナルのアクエリオンのまま、カラーリングのような細かいスタイルを変えることでどんな印象になるのか、スタイリングという部分での挑戦がありました」。

また、河森さんは「『アクエリオン』は『合体ロボットもの』ではなく『合体もの』なんです」と続ける。「アクエリオンはキャラクターの個性、多様性を合体させ、増幅する装置。だからパイロットではなく、エレメントというとらえ方で作っています。仲のいいメンバーが合体したからといって強くなるとは限らないし、喧嘩ばかりなのに合体したら逆に強くなることもある。個性の組み合わせによって強さが変わる、そのダイナミズムこそが『アクエリオン』の基本の考え方です」。

 

「音楽」では、高篠さんが今作『想星のアクエリオン Myth of Emotions』のOPテーマが「創聖のアクエリオン」の新たなバージョンである「創聖のアクエリオン Myth of Emotions Ver.」となった経緯を解説する。「企画の初期段階から主題歌も原点回帰をしようというアイデアがありました。『創聖のアクエリオン』は20年経っても色褪せない楽曲。それをAKINO from bless4さんと福山芳樹さんというアニソン界のスーパービッグアーティストが歌い上げる。とても感動的な楽曲ができました」。

 

AKINO from bless4さんが歌うEDテーマ「告白」は、糸曽監督が作曲・編曲を手掛ける菅野よう子さんと共同で作詞を担当。糸曽監督は「伝えたいことがあったので、菅野さんにお願いして僕の出したワードをもとに作っていただきました」と、その経緯を明かした。「伝えたかったこと」とは、「サビでずっと流れている『あなたはどうしてあなたなの』という言葉です。つまり、『ロミオとジュリエット』なんです。詳しいことは話せませんが(笑)、ひとつのテーマとして引用させてもらいました」とのこと。ぜひEDテーマを聴き込んで、物語のヒントを見つけてほしい。

 

最後のお題は、「これからの見どころ」。糸曽監督が3人を代表して語る。「江の島に伝わる伝説は僕の中で重要視しているポイント。江の島にまつわるアイテムや場所がたくさん出てきます。『江の島がいろいろなものの中心だったら?』という世界観になっているので、最後は江の島がすごいことになっていきます。それを楽しんでいただけたら嬉しいです」と締めくくった。

 

 

<レポート以上>

『想星のアクエリオン Myth of Emotions』×湘南モノレール コラボ概要
コラボ企画① ラッピング車両「想星のアクエリオン号」運行
実施内容:「想星のアクエリオン Myth of Emotions」のキービジュアルを車体側面に施し、車両前方に装着し運行いたします。
運行期間:2025年1月25日(土)~3月31日(月)
運行車両:5605編成湘南グリーンライン
備   考:運行期間中、整備点検等で運行しない場合があります。

コラボ企画② 「想星のアクエリオン Myth of Emotions」コラボ駅名板掲出
実施内容:湘南モノレール全8駅にコラボ駅名板を各駅1枚掲出いたします。

掲出期間:2025年1月24日(金)~3月31日(月)
掲出場所:湘南モノレール全8駅
備   考:諸事情により、イベント内容が予告なく変更となる場合があります。

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