PRODUCTION
NOTE
プロダクションノート
第8回 背景美術について パート1
今回はTVアニメ「想星のアクエリオン Myth of Emotions」における美術について、糸曽監督にお伺いしました。
糸曽監督:「今回のデフォルメされたキャラクターと、リアリティのある背景を組み合わせることに抵抗がありました。なのでデザインチックな方向を目指してデザインを組んでいくことにこだわりましたね」
たしかに!空や雲の形など幾何学的な要素を加えることで、視覚的に独特な雰囲気を作り出していますね。
糸曽監督:「背景美術を担当していただいた根本勇気さんが、星とかもあえて四角っぽく作ってくださったり、スクリーントーンを要所要所に貼ったりしてくれています。描き込み量を上げてもらったり、逆にデフォルメが効きすぎるところはもうちょっとリアルにしてほしいなど細かな調整をして唯一無二の美術になったと思います。リアルな建物とデザイン性のバランスが取れた、片瀬江ノ島駅の背景もお気に入りですね。」
そして、第1話から登場するなじみの学校の外観。
糸曽監督:「アップで見ると木などはかなりデフォルメの効いた形ですが、遠目で見るとそう見えないのが、かっこいいですね」
また、神話獣と戦う時に登場するこの背景。
糸曽監督:「神話獣との戦いに分かりやすく視聴者を引き込みたいと思って、色味を変えてみました。ここからおかしいことが起こってるぞという感じをわかりやすく視覚的に出せたらなと。」
確かにこの背景に変わると、「バトルが始まるぞ・・・!」という気持ちに。
(魔◯空間ですね…!)
背景美術以外では回想処理にもご注目。
第6話のハナとサヨの思い出の回想では、絵の具のタッチのような回想処理が印象的でした。
糸曽監督:「筆で描いたようなデザインにしたいというイメージを背景美術の根本勇気さんに伝えたらその場で作ってくれて。とてもかっこよくて、これを回想処理で使うことになりました」
キャラクターデザインに合わせ、細かな調整の上、制作された本作の背景美術。
作品全体の雰囲気に大きな影響を与えていましたね。
次週は江ノ島基地の美術デザイン資料等を公開!
ぜひ来週の更新も楽しみにしていてください!
(AP村上、菅野)